赤松林太郎ピアノリサイタル〜音がこだまする時〜

昨夜は、赤松先生のリサイタルを聴かせていただきました。

 

超人的な活躍をされている先生。
3日目に偶然あるコンサートでお会いした時、「今週木曜日ですよね⁈ 楽しみにしてま〜す!」と言うと、「いつもありがとうございます! 明日から集中します。」とおっしゃってましたが、そもそもそこが違いますね。
私なんぞ、本番前はとにかく毎日引き込んでないと不安で、1週間前くらいからは特に不安と緊張で、人のコンサートに行く余裕も無くなってしまいます。

較べるなんて失礼なんですけど。笑

 

バッハのプレリュードで始まったコンサート。2曲目の途中まで、明かりはなし。先生の姿だけが真っ暗な中に浮かんだ状態。2曲目のペルトの『アリニューシュカの癒しに基づく変奏曲』の途中から徐々に明るくなると言う演出。暗い中に響くバッハは、神聖な気が漂いました。赤松先生のバッハに対するリスペクトなのでしょうか。

ペルトという作曲家は初めて聞く名前。1935年生まれの現存する作曲家のようです。
事前に聞きたかったのですが、どう検索しても出てこなかった作曲家。タイトル通り、シンプルな癒しに満ちた作品でした。

 

そして、前半のベートーヴェン『「プロメテウスの創造物」の主題による15の演奏曲とフーガ』これは、プログラムノートに書かれているように、『強靭な精神そのものを表す音楽』でした。

 

後半は、スクリャービン、ドビュッシー、リストと続きましたが、作曲家ごとに音色がガラッと変わる。1音1音に魂を込めた、ダイナミックレンジの広い美しい音。その見事さにはもうただただ聴き入りました。

 

プログラムノートによると、「つい先日」満員電車の中での急ブレーキというアクシデントで、右肩が肉離れを起こしてそうで、そのためにラフマニノフをリストに変更したのだそうですが、そんなリスクは微塵も感じさせない、素晴らしいとしか言いようのない演奏でした。

演奏中、時折、右斜め上を見上げた時の表情は、何かに取り憑かれているよう。作曲家の魂が乗り移っているかのような。

そして、全曲弾き終わった後の静寂の中で漏らした、大きなため息。このリサイタルにかけた思い入れが如何に大きなものであったかを感じさせてくれました。
精魂尽き果たしたと瞬間だったのでしょう。

 

終演後、最新のCDにサインしていただく時、「手に力が入らない」と言いながらサインしてくださいました。

 

『インヴェンションへのオマージュ』
インヴェンションが全5曲収録されています。今、聴きながら書いていますが、生徒たちにも是非とも聴かせたいです!!

「ピアニストはアスリートです。」
「私を含めて多くの人は、果てしない時間と技術の限りを尽くして一音ずつにこだわり続けることで、音楽を切実なものとして響かせ、人の心を震わせることができるのだと信じています。」(プログラムノートより)

 

ただ一度の貴重な時間に居合わせる事ができて、ほんとうに幸せでした。

 

 

 

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